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野中 これは気功に限った事ではないのですが、民間療法の場合いわゆるグレーゾーンの業界ですから、何を言っても許される様なところがあります。それは裏を返せば、非常に自由度が高いということで、だからこそ常識にとらわれない素晴しい療法が生まれるのだと思うのですが、今はそれが返ってマイナス面に働いているように思います。幅が広い分、纏まりがなくなっているというか・・・
小池 その辺は非常に難しいところですね。こういった業界に飛び込んでくる人にも色々なタイプがあります。あくまでも傾向としてですが、本当に人の役に立ちたい人、先生と呼ばれたい人、お金を儲けたい人など様々なタイプの人がいます。例えば先生と呼ばれたい人とかお金を儲けたい人などは、とにかく人を集める事に終始しますから「うちは他とは違うんだ」という「宣伝」をするようになりますよね。
野中 そうですね。
小池 つまり、この業界にいる動機が何かという事が非常に重要になってくる訳です。西洋医学でしたら基準がありますので、変な西洋医学というのはありえないのですが、この業界は基準がありませんので、纏めるということは非常に難しいと思います。
野中 なるほど、ですがやはり受けて側(患者)からするとそれでは困るんですよね。例えば同じ整体院と謳っているのにA院とB院ではやっている事が全然違うという現状の中で、本来整体とはどんな事が出来るのか?という療法自体の根本的なところが見えにくくなっていると思うのです。
小池 そういう意味では、今のネット社会というのは一役買えるのかもしれませんね。療法.netさんの様なページを通して正しく理解できれば、あまり有効とは言えない療法は自然淘汰されていくのではないでしょうか。
野中 そうですね。あくまでも選ぶのは受けて側(患者)ですから、その選択に幅を持たせるお手伝いが出来ればと考えております。ところで、先生は気功だけでなく、他の療法にも目を向けていらっしゃいますが、気功師からみた他の療法というのはどのように映るのでしょうか。
小池 療法も色々ですね。
野中 例えばアロマセラピーなんかはどうですか?今一般的なアロマのスクールで教えられているのは物質としての作用が中心です。つまり「この精油にはこういった成分が含まれているからこういう作用があります」というものです。この点なんかはエネルギーを扱う気功の分野からは遠いように思うのですが・・・
小池 そうですねぇ・・・アロマにしても「精油が何であるか」とか「何滴垂らすか」といった事よりも『誰が扱うか』の方が大切なように思います。
野中 それは面白い視点ですね。私の周りでもそういう考えをお持ちの方がいますが、つまり技術よりもそれを行なう人の方が与える影響が大きいと。
小池 そう思いますね。例えば、配合する時なども『どういった気持ちで配合するか』によって精油が与える影響が変化する事はあると思います。その事を「気の質が変わる」と言ったりしますね。
野中 なるほど、それは一般的なアロマの常識から一歩踏み込んだ見解ですね。こういう情報のやり取りが各分野を超えてもっと活発に出来るといいですね。ちなみに先生は気功以外では何か他の療法を取り入れておられますか?
小池 はい。例えば整体の技法などは日常的によく使いますね。
野中 分野にとらわれずに良いものは取り入れていこうとされている訳ですね。
小池 というより、良いものを排除する理由が無いですからね。
野中 それは素晴しいお考えだと思います。今業界内でも「あっちよりもこっちの方が凄いんだ」というような小競り合いをよく耳にします。「他人を蹴落として」じゃないですが、受け入れるという姿勢が少ないように思えるのです。そういうなかで、先生のようなお考えはとても重要ではないかと思います。
小池 そうですね。でもそうはいっても「これはあまり良くないな」と思う事はありますよ。
野中 それはどういった事ですか。
小池 例えば、整体やカイロプラクティックなどよくやられている「首の骨がずれているから元に戻す」とか「骨盤がずれているから矯正をする」等といった事はあまり意味が無いなと思いますね。
野中 技術として意味が無いという事ですか?それとも部分を見て全体を見ないことに対しての事ですか?
小池 なんというか・・・少し短絡的過ぎるんですよね。骨盤にしても椎骨にしても、骨が勝手にずれる訳じゃないですからね。ちゃんと理由があってずれる訳です。例えば整体やカイロなどの技術を使って力で戻したところで、理由に対して何のタッチもしていなければそんなに意味があるとは思えないですね。
野中 よく整体などに行った時に「また1週間後に来ないと元に戻りますからね」というような事を聞いたりしますが、原因に対してアプローチできていれば、そういった事は無いはずだという事ですね。
小池 そうですね。骨盤がずれていたとしても、ずれていること自体が問題じゃないですからね。
野中 なるほど、そういえば先生のホームページを拝見させて頂いた時に、「メッセージとしての症状(病)」といったような事が書いてありましたね。
小池 はい。例えば簡単なところですと、身体に合わないものを食べれば蕁麻疹が出たりしますよね。それはこの食べ物は自分に合わないというメッセージですし、働きすぎの方の身体が強制的に休みを取る為にあえて重度の風邪に掛かりに行くといった事もよくあるように思います。場合によっても異なりますが、病や症状は何を知らせようとして起こっている事があります。そのメッセージを受け取らずに症状だけ鎮めたり、矯正をしたりという行為は余り意味を成さないどころかよけい悪化させる要因になりかねません。
野中 そういう発想というのは西洋的な解釈では皆無ですよね。個人的にはそういう視点こそ民間療法の可能性を広げられる一つの要素だと思っています。もちろん西洋医学がもたらした情報は非常に有用ですし、医師とは違う視点で西洋医学を見つめ、結果を出している療法も多くあります。そういった意味では西洋医学も使い方次第だとは思いますが、あくまでも西洋医学は医者の分野ですから、民間療法としての可能性はそこではない様に思うのです。ですから西洋医学とは違う部分での見解を持つ事は民間療法者として重要なポイントになるのではないでしょうか。ただ、整体、アロマ、カイロ・・・etc、沢山療法はありますが、そういった技術を教えるスクールの殆どは現在も西洋医学を土台にしていますから、そのような視点は育ちづらいですよね。どうしたら良いと思われますか?
小池 ん〜。それはやっぱり経験ですよね。理屈を聞いたところで、色々な理屈があちこちにありますから、どれが正しいかなんていうのは判断できないので、その理屈どおりに身体を見てみようという柔軟な視点を持って経験をつむしかないですね。
野中 なるほど、あくまでも一施術者としてどういう視点を持って行くかというところですね。 |
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