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愛知県一宮市で開業されて17年。改善するのが整体という信念の中、様々な技法を学び、その中から独自のスタイルを確立され、確かな技術で患者様の厚い信頼を得ている先生です。整体学校の講師としてもご活躍中。
渡邉先生のホームページ >> 尾西整体療院
野中 先生は開院されて17年という実績をお持ちですが、始めた当時から比べると今の整体業界はどのように変わったと思われますか?

渡邉 私が17年前に始めた頃は整体って治さなきゃいけなかったんですよ。法的には『治す』って言っちゃいけないけど、患者さんの目的は治す事だったの。治してくれるから保険きかなくても高いお金かけて来てくれていたんですよ。それが今は30分で何千円っていう時間給のお店の方が多くなってきて、整体という言葉自体の意味が変わって来てしまったように思いますね。それに私達が勉強していた当時は学校に通って技術を習うっていうよりも、師匠の所に丁稚奉公でお世話になって技術を身に付けて、自信がついたら独り立ちだったんですよ。今はその点も大きく変わりましたよね。

野中 確かに今は整体といってもリラクゼーションから改善まで幅広いですよね。それに学校の仕組みは弟子入りして学ぶという感覚とは違うかもしれません。

渡邉 師弟関係の場合は師匠がある程度責任を持って育ててくれるんですけど、学校の中には、出したら出しっぱなしっていうところもあるみたいですね。だから、
学校は出たものの食べて行けずに結局別の仕事をしているっていう人は結構いますよ。でもそれはもったいないと思います。それに、学校の弊害として、ちゃんとした技術を持っていなくて開業してしまう人が多いから、整体と謳ってはいるもののとても整体と呼べないものになってしまっていて、実際に患者さんが何処に行ったらいいのか分からなくなっている現状もあると思うんです。

野中 なるほど、学校というのは卒業までの期間が決まっていますから、出来る出来ないではなく卒業できてしまうというのはあるかもしれません。ちなみに先生がおっしゃる『ちゃんとした技術』というのは具体的に言うと、どのような事なのでしょうか。

渡邉 整体って言うのは、読んで字のごとく体を整える事ですよね。だからトータル的に見て行かないと駄目だと思うんです。骨の歪みだけ見ていても駄目だし、筋肉だけでも駄目。例えば肩こりの原因が視力の低下にある場合もありますから、各器官や臓器の状態まで把握して、
身体というものを総合的に捉え、関連付けられて初めて『整体』だと私は思います。

野中 そうですね。私も先生のおっしゃる通りだと思います。ただ、一般的には整体=骨盤調整?マッサージ?歪みを整える?ダイエット?というような複数の違った印象にはなっている様ですが、整体ってこうなんだ!という統一した概念みたいなものを一般に浸透させるのはかなり難しい現状があると思います。

渡邉 その要因の一つとしては、整体という言葉の使い勝手の良さがありますよね。もともと整体という言葉自体ありませんし、法的にも曖昧な言葉ですから、資格が無いのに指圧とかマッサージと同じ事をやっていても整体と謳っていればお咎め無しで出来てしまうんです。それを一つの逃げ道に使っている業者も多いのは事実です。そういう現状の中で、整体の定義が私たち施術者側も分からなくなってきているように思います。

野中 整体の定義というのは難しいですよね。でも確かに整体といっても各院で行っている事はバラバラですし、完全にリラクゼーションのみを行っているところも整体と謳っているという事はあると思います。漠然とですが、言葉だけが独り歩きしている感はありますね。こういった現状というのは少なからず、業界全体の信用性を希薄にしてしまっている要因になっているのではないでしょうか。

渡邉 確かに今は整体という言葉がとても安っぽくなっているのを感じます。昔はお医者さん達と話しをしていても同じ医療従事者として分野が違うだけだという認識を持って頂いていたのですが、現在は整体師ですっていうと「あぁ、ほぐしでしょ」って言われます。これは非常に寂しい事です。何か整体師と名乗るのが恥ずかしい気持ちにすらなります。だた、整体に限らず
民間療法という分野は医療の一分野としての可能性を大いに持っていると思いますから、患者さんの為にもしっかりやっていかないといけないと思いますよ。

野中 そうですね。本当に整体に限らず民間療法の中には素晴らしい技術があるのは事実だと思います。



渡邉 そういえば、嘘のような本当の話があるのですが、全く面識の無い整体院から電話がかかってきて『ぎっくり腰の患者でうちではどうしようもないからお宅で引き受けてくれませんか?』って言われたた事があるんですよ。

野中 えっ・・・え゛〜

渡邉 そんなん、やめてよって思うでしょ。同じグループとか、後輩とかが頼ってくるならまだしも・・・その整体院がどういう気持ちで電話してきたかは分からないけど、現実問題として、ぎっくり腰っていう明らかに整体の分野の症状に手をつけられない整体師がいるって言う事ですよ。こういう現状を知ると今の整体師って何なんだろうって思いますよ。

野中 そうですね。良い方に解釈すれば、その患者さんの事を考え、自分で改善できない事を認めて、出来るところに紹介したとも思えます。出来ないのに出来るような素振りで長引かせているところはあると思いますから。・・・でも、余り宜しくない現状ですね。

渡邉 最近では国家資格取得者(特に按摩指圧マッサージ師)が、整体に対して仕事を奪われたと言っているのを耳にしますが、その気持ちは分からないでも無いですよ。整体と言っておきながらやっている事は単なるマッサージだったりする事は確かにありますから。今の按摩さん達で目の不自由な方は少ないかもしれませんが、そうでなくても高いお金払って資格を取って実際に法で保護されているわけですから・・・。
今の『整体』がそこを荒らしているのは確かですよね。

野中 本当にそうですね、でもそれじゃいけないと思います。療術というものの成り立ちから考えても、国家資格取得者とは違った分野ということで残されている訳ですから・・・。

渡邉 だから改善できなきゃいけないと私は思いますよ。良くしてあげないと。気持ちいいだけでは駄目だと思う、整体は。
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